ヤフオクの判断ポイント
Office Professional Plus が出品されている、評価履歴にある
バージョンに関係なく Professional Plus は VL 専用で単体販売 (権利譲渡) できません。この場合、実態は非営利向け Microsoft 365 のアカウント切り売りと同じようなものになります。
Intel Wi-Fi card (3160, 7260, 9260, …), Panasonic Let’s note の交換用 LCD が出品されている、評価履歴にある
謎。評価稼ぎやカモフラージュのためなのでしょうが、なぜこれらが選ばれたのか分かりません。
これ以外にも組み合わせがあるようです。
評価履歴の初期に 1 円即決のオークションで好評価稼ぎの形跡がある
良い評価 99% 以下になったアカウントでの海賊版販売は見当たらないため、そのくらいを下回った時点でアカウントを廃棄しているようです。
主に評価履歴から探ることになりやや面倒ですが、ここまでは一発で黒判定できるポイントです。
一見して分かりにくいパターンもある
おそらく海賊版の販売方法自体が商材として広まっているようで、上の判断ポイントに引っ掛からない分かりにくいパターンもあります。
パッケージの写真はまとも
パッケージの写真等は使いまわし、他人のものの転載などで偽装できるため当てになりません。実際に送られてくる商品も使いまわしのプロダクトキーを印刷した精巧なもののようです。パッケージにも多数種類があるため、購入者が真贋判定するのは無理でしょう。
販売価格は相場より少し安いくらい
一見して怪しい、安すぎるライセンス違反の商品 (プロダクトキーの使いまわしなど) とは違い、これらのアカウントは相場より少し安い価格で販売しているのがポイントです。
安すぎると怪しまれる、高すぎると売れない、の中間を狙っています。
評価履歴にトラブルの形跡がある
良い評価・悪い評価に関わらず、電話認証の代行、別のプロダクトキーを伝えるなどの内容が評価に残されていれば間違いなく黒判定となります。
Amazon などでは相場より大幅に安い価格で中古のパソコンに最新かひとつ前の Office がバンドルされている
リファービッシュや Amazon 認定を謳って中古パソコンが Amazon でも販売されていますが、これらに最新かひとつ前の Office がバンドルされていることが見られます。しかし多くの場合において、利幅を考慮しても安すぎる価格で販売されており、バンドルされている Office はライセンス違反であると考えられます。
中古パソコンは当然古さで価格が変動しますが、こういった中古パソコンのページではいつ製造・販売されたモデルなのか明記されていないことが多く、同スペックの Office なしモデルの価格といったヒントになる情報も Amazon のシステム上表示されないことはほとんどないようです。つまり購入者は事前に利幅や本体価格を推測することが困難となります。
出品する側になったとき
落札する側 (購入者) に起因するトラブル (プロダクトキーを使用してから返品しようとする、間違えて購入したから返品したい、など) は防ぎようがないのですが、出品する側 (販売者) としては上に記述したポイントに被らないようにすると良いでしょう。
- 未使用であれば安すぎる即決価格を設定しない
- 認証などの作業代行は行わないこと、プロダクトキーの使いまわしではないこと、VL の切り売りではないことを明記する
- 自分の責任による悪い評価は受け入れる (ミスは誰にでもあることであり、誠実に対応することの方が重要です)
結論
一般的な購入者がソフトウェアの中古ライセンスに手を出すのは年々リスクが高くなっています。
海賊版の販売方法は巧妙です。販売に用いられるサイト (ヤフオク、Amazon) は手数料が稼ぎになるため悪質な業者を締め出す気がありません。また Microsoft のポリシーが明確でないため、法的に問題なく入手したライセンスなのか簡単に判断する方法がありません。