あまり話題にはなっていないようだが、WordPress v6.3 にテーマ・プラグインの手動アップデート時における自動ロールバック機能が実装されている。
Failed update safeguards
WordPress will now auto-restore the previously installed version of plugins or themes if something goes wrong during a failed manual update.
WordPress core はかなり堅牢に作られている印象で、サポートされている環境であれば fatal error を吐いた覚えはない。しかしプラグインなどはそうではなく、有効インストール数が数十万を超えているようなものでも結構適当に作られており1もはや WordPress は複雑すぎて専門職ですら把握することが難しい状態である、とも言える。、アップデートすると突然ダッシュボードにすらアクセスできなくなることがしばしばある。
今回の実装では手動更新が対象となっており、自動更新時のロールバック機能は WordPress v6.4 以降を目標としているようだ。
New in 6.3: Rollback for failed manual plugin and theme updates
Part 3, hopefully for WordPress 6.4, is the same process but for automatic updates.
プラグインの読み込み時にはすべてのコードが実行されるわけではないため、fatal error の発生を完全に防ぐことができるわけではないが、ダッシュボードにアクセスできなくなり、ftp や ssh、ホスティングサービスのコントロールパネルなどから復旧する羽目になる回数はかなり減るだろう。自動更新時のロールバックが実装されるまでは自動更新は無効にしても良いかもしれない。
ついでに PHP v7.0.0 が最低サポートバージョンになっているが、既に PHP v8.0 未満は EoL となっているためガンガン切っていきたいというのが本音だろう。Web サイトのオーナーが付いていけるとは思えないので世論形成は必要だろうが。