ある日、普段と同じ要領でノートパソコンを開こうとするとバキっと音がして天板が持ち上がらない。左側のヒンジもしくはヒンジと本体・天板の接続部分が破損したらしい。
新品で購入したときから液晶の左下部分に隙間があった。ハイエンド製品ではないし工作精度はこんなもんなのかなと思っていたが単に個体の組み立ての問題だったのかもしれない。
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修理依頼 2024-02-14 19:40
BitLocker で暗号化した上に定期的にバックアップを作成しているので本体が失われても大丈夫な状態とはいえ、なかなか冷静に対応できない。とりあえず天板を少し開いた状態で外付けモニターで作業することはできたため、最新の状態のフルバックアップを作成しつつ修理を依頼。対応時間外だったため、オンラインフォームから申し込みを行った。途中で日本拠点独自と思われる Excel ファイルを添付しろとあったが、修理が必要な顧客には酷ではないか。
保証レベルは 出張修理 (修理受付後、翌日に技術員がお客様のPC設置場所にお伺いして機器の修理を行うサービスです。 受付時間: 9:00~18:00 修理サービス実施時間: 9:00~17:00 月~金) を延長購入していた。収入の多かった年に経費を増やすために出張修理にアップグレードしたのだが、今回のケースの対応時間で保証が有用なのか、予備機を用意した方がマシなのか、ある程度判断できるだろう。
先方からのメール連絡 2024-02-16 09:17
丸一日以上経過した上にオンサイト修理を依頼したにもかかわらず、破損は引き取り修理との対応を案内される。
延長保証の購入時にはこのような注意はなかったし、修理依頼時に延長保証の購入ページを見てもこのように対応することは確認できない。破損と故障の違いは何だよとか、メールの文面にはメーカー側の都合をユーザーに転嫁するような表現もしばしば見られ、まったく気持ちの良いものではない。
またストレージ返却不要サービスに加入しているにもかかわらず、BitLocker も含めた起動時のすべてのパスワードの提出が要求された。なんのための返却不要サービスか分からない。これは完全に容認できない馬鹿げた対応である。ユーザーのデータには触れずにツールで診断すればよいだけだ。
引き取り修理依頼 2024-02-20 20:24
強い不快感を抱きつつもノウハウのためにも修理しないわけにはいかない。余っていた検証用のマシンにシステムをクローンして何とか移行、故障 (向こうの言うことには破損。こちらから見れば何も違いはない) したマシンはそのまま引き渡すなどできるわけがないため、BitLocker で暗号化したままボリュームを消去し、Windows をインストールしておく。
怒りを飲み込むのに苦労しつつも、とりあえず反論せずに引き取り修理を依頼する。このときはメールで入力を求められ、責任分散には必死な割にシステム化は進んでいないというお粗末な体制という印象を受ける。
この時点でのメーカー修理に対する評価:
- リードタイムを制御できない。相手側の対応を飲まざるを得ないため、故障している間はまったく何もできないと想定した方がよい。
- 最上位のプレミアムサポートではないにしても、中位のオンサイト修理プランにもかかわらずこの対応はその価値がないと判断さぜるを得ない。とにかく私の視点からは最低位のプランしか利用できていない。
- 分業化が進んで一人では業務を完結できない大組織相手の交渉はとにかく不愉快極まりない。
- 検索するとヒンジ不良はラップトップ PC ではメーカーを問わずそれなりにありふれた故障のように見られ、サードパーティーの修理店でも (純正パーツによる対応ではないにせよ) 即日修理できるようだ。これがオンサイト対応できないということは、メーカーは自分たちが設計・製作した製品のことを知らないのだろうか。
この事態が収束したときにも同じ考えになるだろうが、予備機を確保するのが一番良いだろう。買い替え時に前の機種を 1 – 2 年ほど残して予備機にする、その後は適当なタイミングで買い替えていくか、現行機種であっても発売から 2 – 3 年ほど経過すれば同世代のリース落ちが安価に出回り始めるためそれを確保する。円がどんどん弱くなる状況ではいつまで新品を買えるか分かったものではないが。
修理完了 2024-02-26 17:05、受け取り日時失念
ヒンジ・ヒンジカバー・天板・液晶パネルベゼルの交換を行いました。
結論としては前述したようにリードタイムを制御できないに尽きる。電話連絡して最速で送り返せば 1 週間程度で修理できたのかもしれないが、それでもオンサイト修理という保証レベルはこちらから見ると守られていない。
余談だが予備機としてリース落ちをヤフオクで探していたら、修理に出したものと同じ機種で似たようなヒンジ破損の出品が複数見つかった。はっきり言えば設計ミス、良く言っても時限爆弾持ちのモデルのようだ。