Published On: 2016-12-14|Last Updated: 2018-06-15|Categories: PowerShell, Windows|

果たしてこれは便利なのかそうでもないのか。

近年、Microsoft はサーバー分野に力を入れていて、様々な方法で Linux などからシェアを奪おうとしています。CLI シェルである PowerShell に注力しているのもその一環でしょう。

他の会社でもそうですが、Microsoft ほど巨大な企業になると、草の根で新しい技術を喧伝する人たちがいます (中には対価を得ている人もいるのでしょうが)。この手のステルスマーケティングには個人的に強い嫌悪感を感じますが、冷静に評価する必要もあります。Microsoft の新しい技術は便利なこともある一方で、誇大広告だったり、以前の技術からの一貫性に欠けていたり、見込みがないと判断するとあっさり撤退したりします。Microsoft の GUI ライブラリ・フレームワークは死屍累々です。

PowerShell はソースが公開され、Linux 向けにも実装されているため簡単に撤退することはないでしょう。しかし旧来の Windows の CLI シェルの cmd.exe とは全く互換性がなく、PowerShell 独自のノウハウが求められます。Windows ですら少し複雑なことをするだけで WMI / .NET / COM / Win32API を呼ぶ必要があります。マルチプラットフォームを重視するなら Python など既に実績のある環境があり、積極的に PowerShell を使用する強い理由はありません。また文字コード周りの実装が現代的とは思えません。

せめて現在の Windows の設定をすべてスクリプトで出力できるようになってくれないかなあ…

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