レンタルサーバーというか managed httpd とでも言うようなサービスは営利企業であれば一つは契約しなければならないものである、多分。
だがレンタルサーバーの現状は利用する側としては首をかしげる部分が多い。
- IPv6 に対応していない。
- PHP8 に対応していない。
- MySQL (MariaDB) のバージョンが低い。
- ソフトウェアのアップデートへの追従性が低い。というかサポートが切れているバージョンを堂々と使っていることもある。
- ソフトウェアのバージョンや転送量は明記していなかったり、曖昧なことが多い。
- DDoS 対策は期待できない。
- 月額プランがない。
- 広告の比重としてアフィリエイターが大きい。ブロガー、アフィリエイター向けの宣伝文句が Web サイトに記載されている。
上に該当しない項目が多いホスティング業者は比較的良心的と言えるだろう。すべてに該当しないホスティング業者はおそらく存在しない。
意外と滅茶苦茶な運用形態は、おそらくブロガー向けに契約数を稼がなければ事業として成り立たないという背景があるように見える。データセンターの保守管理と契約を稼ぐ広告に金をとられ、サービスを構築するエンジニアリングには出費できないのだろう。WordPress が何となく動けばブロガーは気にしないし、彼らや場末のホームページ制作業者は技術面では専門性が低く詳しいことは分からないし気にしない。AWS は高いがそれだけの性能とか平等性とかがあるのだ。
VPS と比較するとストレージ容量が同じ価格で数倍だったり、ソフトウェアのセキュリティアップデートを投げられるため運用が楽、と確かに利点はある。しかし WordPress のシェアが上がり続けて現在、Kinsta のような managed WordPress サービスが増えてくると予想されるため、このようなレンタルサーバーは過去の商売になるだろう。つまり改善しないだろうということだが…
ホームページを持ちたいだけの組織に対するアドバイス
- ホームページに用いるレンタルサーバーははっきり言ってどれも大差ありません。アクセス数が見込まれるサイトだけきちんとした業者に依頼しましょう。
- メールとホームページの契約は分離しましょう。レンタルサーバーに付属するメールサービスはゴミです。
- ホームページ制作業者にドメインやメールの管理を任せるのはやめましょう。彼らはその分野に関しては素人です。