Published On: 2024-09-27|Last Updated: 2024-10-03|Categories: WordPress|Tags: |

注: 2024-10-01 までの経緯についてはおそらく一番まとまったこちらの記事を先に参照することを推奨します。

WordPress と WP Engine の闘争、というか Matt (Automattic) による WP Engine への扇動的かつ一方的な攻撃が話題となっている。日本語圏はなぜか暢気なものだが、今回の件は非常に重大であり、WordPress の歴史において分岐点になりかねない。少なくとも Reddit ではそれなりに紛糾しているようだ。

広く同意が得られる見解ではないかもしれないが、個人的にはかなり以前から Matt Mullenweg による WordPress の私物化・私有化の傾向を感じていた。彼の保有する Automattic はフリーミアムな商売をする企業の見本のようなもので、これらの企業はしばしばオープンソースの理念を曲解・援用することがある。確かに彼らは自らの OSS に多大な貢献をしているが、動機は営利に過ぎない。彼らが発言するときに OSS 利用者などコミュニティの同意や意思は必ずしも含まれない。彼らは自分たちの利益とオープンソースの理念を混同して発言する。意図的であればまだマシで、確信犯の場合は改善が望めない。

ともかく整理すると:

  • WP Engine の貢献が少ない、という主張はまあ妥当。俺の作った商売道具を勝手に使うな程度の意味でしかないが。
  • WP Engine に “WP” は WordPress を想起させるから使用するな、という主張は WordPress.com の存在を考えると公平性に欠ける。WordPress.com が特別扱いされる理由は? コミュニティが (既成事実でなく、また事実上選択肢のない議題としてでもなく) 支持した事?
  • WordPress.org から WP Engine を ban したのは疑いなく危険、Matt Mullenweg が WordPress における独裁者であると宣言したようなもの。
  • JetPack から WP Engine を ban したのであれば、WordPress.org === Matt (Automattic) である強い証拠になる。

もっと進めると:

  • 特定個人の機嫌を損ねただけでコミュニティの議論を待たずに WordPress.org から排除される可能性がある。
  • WordPress は特定のプラグイン (WP Engine の保有する Advanced Custom Fields など) を破壊する方向に進むことができる。

時系列 (なるべく UTC 基準):

他のまとめ:

関連