Published On: 2021-03-31|Last Updated: 2021-03-31|Categories: WordPress|

ブロックエディターが実装され、その流れで今までテーマが担当していたヘッダーやフッターを含めたサイト全体の編集をブロックエディターで行えるようにしようという機能 (Full Site Editing == FSE) が 2021 年 7 月リリース予定の WordPress 5.8 か、2021 年 12 月リリース予定の WordPress 5.9 で実装されようとしている

Web サイト制作業者の中で WordPress テーマの扱いはかなり適当なことが多く、再利用性の低いテーマが日常的に納品されているようだ。

  • 子テーマを用いない。
  • コンテンツに掲載する画像をテーマ内のディレクトリに配置する。
  • ページテンプレート機能を使ってコンテンツ部分を含めて完全に乗っ取る。

サイトやページ固有の機能を一般化してプラグインに切り出し、それをテーマ・ショートコード・ブロックから呼び出す、というのは明らかに一段階高い能力を要求される (つまりコストがかかる)。小規模な Web 制作事業に払われるコストとそれで集められる人材を考えると、現在の何とか動いているという惨状が限界なのだろう。

ただ、ブロックエディター実装の流れにも未だに追従できていないように見える現状では、今までのやり方を続ければ少しずつ苦しくなるのは目に見えている。Automattic は Jimdo や Wix への対抗を明確にしている。wordpress.com など WordPress ホスティングサービスが FSE を前面に押し出して高品質なカスタマイズ機能を提供し始めれば、従来のホームページ制作業者が担う部分はコンテンツ制作が中心になるだろう。

…それは本来の役割なのかもしれない。プログラミング能力の低い者はコードを書くべきではない。

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